2025.11.26-11.28, 12.3-12.5の6日間の会期で、当社1Fギャラリーii-Crossingにて開催されました
Prismic Resonance展の模様をお伝えします。
5人のアーティストの共鳴する才能
本展は弊社美術印刷ブランド「美巧彩」と「haco -art brewing gallery-」の共同企画として実現しました。
メディアも表現方向もそれぞれ異なる5名の若手アーティストの作品を一同に展示し、その複製画も同時に展示する方法がとられました。
参加アーティストは「haco -art brewing gallery-」のセレクションにて、井上惟晏、太田剛気、小能一樹、四宮スズカ、藤村栞の5名で、各作家が自身の作品を出展しました。
haco-art brewing gallery-は東京藝大エリアに位置する古民家改装ギャラリーで、藝大生・OBOG、五美大出身の作家を多数擁しています。
「Prismic Resonance」というタイトルは、「プリズムのような共鳴」を意味し、多様な表現・技法や視点が交差・共鳴し合う場を表出しよう、という意味が込められています。





複製画の進化と可能性
展覧会開催までの準備期間に各アーティストの作品を受け入れて、展示前に高精度立体スキャンを実施。
油画、日本画、アクリル、ミクストメディアと技法もマチエールも異なるので、スキャン光源と画像調整を原画の色調に合わせて自然な風合いに整えていきます。
その後ピンクの補色トナーを搭載したハイエンドデジタル出力機でA3サイズに出力して更に色調を合わせ込んていきます。
↓このようにして仕上がった複製画がこちら!

デジタル複製というとコンビニのコピー機のイメージから止まったままの方も多いと思いますが、近年のクオリティの進化にはアーティストの皆さんも驚かれていました。

自作品の色再現に驚かれる太田剛気さん(左)
当社が若手アーティストとコラボレーションして美術複製画のトライアルを続けている理由、それは
「アートをもっと身近に、暮らしにアートを。」というhaco -art brewing gallery-の理念への共鳴と若手アーティスト支援になるのではないか、という想いからでした。
大きな作品も小さいサイズに複製化すれば、購入しやすく飾りやすい。また、アーティストも思い入れのある1点モノの作品を手放さなくても複製として日常鑑賞してもらえるというニーズを感じたからでした。
そこに東洋美術印刷の「美巧彩」のノウハウを注入すればうまく出来るのでは?という想いからスタートしています。
トライアルからのフィードバックを重ねて本番展開出来るように第2弾、第3弾と継続していきたいと思います。
会期最終日:アーティストトーク
本展最終日のアーティストトークには出展作家の4名の作家さんが参加。
不思議と作品とアーティストの人物像が一致したイメージの方が多いと感じました。
ご自身に作風の変遷を直接解説していただいたり、当日参加の他ジャンルの作家さんと交流したり、その場に居るだけでもアート好きには興味深く愉しい時間が流れていました。
グループ展というと普通は同じ制作ジャンルや同窓生だったりなど、何らかのつながりで共通事項があるもの。
しかしながら本展メンバーは見事にバラバラなのですが、一同に会してカオスにならずに何か不思議なまとまりがでてきたかなぁと感じました。
これがPrismic Resonance効果なのかもしれません!

太田剛気さん(右)に自作変遷を解説いただく

左)小能一樹さん 右)井上惟晏さん

右)藤村栞さん
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