外注と内製、コンテンツ制作はどちらが適している?

外注と内製、コンテンツ制作はどちらが適している?プロモーション

企業が公式サイトをはじめとするオウンドメディアを運用する際、マーケティング関係者がその担当になることが多いです。

しかし市場調査やマーケティング施策の実行といった通常業務をこなしながら、コンテンツを作成してこまめに運用していくのは負担が大きい…。

このように考えている方はコンテンツに関する業務を専門業者などに外注してみるのも一つの手です。

今回は外注してもよい業務としないほうがよい業務、メディア運用を外注するメリットを中心に解説いたします。

  1. コンテンツ制作で外注を検討したほうがよいもの
    1. ① ペルソナの調整とマーケットの分析
    2. ② コンテンツの基本プランの制定
    3. ③ コンテンツに投稿する内容の作成
    4. ④ コンテンツを開設した後の運用
    5. ⑤ コンテンツのアクセス分析やSEO対策
  2. コンテンツ制作で内製を優先すべきもの
    1. ① マーケティングの戦略プラン・方針の策定
    2. ② リードや取引先に関するデータ管理
    3. ③ コンテンツ運用の予算やスケジュールの管理
    4. ④ コンテンツ公開後の目標や運用指針の策定
  3. コンテンツ制作を外注するおもなメリット
    1. メリット① マーケティング担当者の業務負担を軽減できる
    2. メリット② ターゲットに刺さりやすいコンテンツが作れる
    3. メリット③ より見てもらえやすい内容の投稿を実現できる
  4. コンテンツ制作を内製するおもなメリット
    1. メリット① コンテンツのノウハウを共有して活用できる
    2. メリット② 自社や業界を正しく反映した内容になりやすい
    3. メリット③ 状況に応じてすぐに臨機応変な対応がとれる
  5. コンテンツ制作の業者を選定する際のポイント
    1. ① 過去の業務実績や外部からの評価
    2. ② 業務内容にどこまで柔軟に対応してくれるか
    3. ③ 企業として安定した経営ができているか
  6. コンテンツ制作を外注する際の注意点
    1. ① 外注契約を明確化して認識の食い違いを防ぐ
    2. ② 想定できるトラブルは事前に対処法を考えておく
    3. ③ 偽装請負などの行為が起こらないようにする
  7. コンテンツ業務の外注はメリットもあれば注意点もある

コンテンツ制作で外注を検討したほうがよいもの

① ペルソナの調整とマーケットの分析

コンテンツのメインユーザーとなる人物像を設定したペルソナに修正すべき点があるかチェックし、もしあればより実際のユーザーに合わせる形で調整していきます。

そして実際に自社製品を利用している客層や他社のコンテンツ運用の成功事例などをリサーチすることで、プランニングのためのデータを収集します。

リサーチの経験が豊富な業者に外注することで、リサーチした結果からターゲットの潜在的なニーズなども的確に見つかりやすくなります。

 

② コンテンツの基本プランの制定

オウンドメディアのコンテンツにはWEBサイトだけでなく動画コンテンツやSNSなどの種類があり、それぞれメインの利用層の年代や性別が異なってきます。

20代の女性や60歳以上の老夫婦などおおまかなペルソナが定まっていれば、効果を期待できそうなコンテンツのチャネルやコンセプトなどを固めていきましょう。

専門業者がそれまで行ってきた業務のノウハウをコンテンツの企画に活かすことで、方向性が明確になって制作や運用の業務がよりスムーズになるかもしれません。

 

③ コンテンツに投稿する内容の作成

WEBサイトのブログ原稿やSNS用の写真画像など、コンテンツに投稿する内容を用意してもらいます。

コンテンツをより多くの方に見てもらうためには、いわゆる「お知らせ情報」だけでなく、ペルソナの課題を解決できそうな内容や興味関心をひきつけそうな内容を投稿していく必要があります。

通常業務で忙しいときでも業者に外注すれば滞りなくコンテンツを用意して投稿できるため、長期間更新しないことによるユーザーの離脱が減らせます。

 

④ コンテンツを開設した後の運用

オウンドメディアはWEBコンテンツやアカウントを開設したらそこで終わりではありません。

開設したあとはコンスタントに投稿したり、コメントが来たら忘れずに返信したりしてユーザーを定着させる必要があります。

投稿する時刻や曜日が決まっている場合、マーケティングの他の業務により投稿が遅れたりできなかったりする事態も外注することで防げます。

 

⑤ コンテンツのアクセス分析やSEO対策

公式のオウンドメディアはその企業の顔といえる存在なので、メインターゲットを中心になるべく多くの人に見てもらうことが重要です。

しかしこうしたWEBコンテンツが日本中にあることから、うまく他社のものと差別化をはかるためにはアクセス分析やSEO対策を行ってよりアクセスされやすいコンテンツにすることが大切です。

分析調査の作業を外注にすることで、専門的な知見を生かして調査結果からどこをどう改善していたらいいかアイデアを得られやすくなります。

 

コンテンツ制作で内製を優先すべきもの

① マーケティングの戦略プラン・方針の策定

マーケティングの戦略方針を定めるうえで外部のコンサルからサポートしてもらうことも多いですが、策定を業者に全部頼りっきりにするのはやめましょう。

戦略方針には自社にいないと見えてこない会社や業界のことも大きく関わってくるため、外部に全て任せるとこうした事柄が反映されてないものになることもあるためです。

また何らかのきっかけで外注先を変えた場合、新しい業者がこれまでとまったく違う新たな戦略方針を打ち出してくることもあります。

 

② リードや取引先に関するデータ管理

リードや取引のある企業の情報、あるいは他社には知られたくないデータなどの管理は、たとえコンテンツの内容に密接に関わるものであっても社内で管理すべきです。

もし外注先が何らかのミスで機密情報を漏洩させてしまった場合、法律上は外注を委託した会社にも責任が発生してしまいます。

業者と共有してもよいデータについては契約時にしっかり取り決めて、個人や法人の特定につながる情報は社外に漏れ出さないよう厳重に管理しないといけません。

 

③ コンテンツ運用の予算やスケジュールの管理

コンテンツの制作にかけられる予算や公開までの期間などは、契約時に二社間で取り決められます。

予算やスケジュールの管理まで外注先に任せてしまうと、決められた予算以上の金額を請求されたり、いつまで経ってもコンテンツが完成しなかったりといったトラブルも起こりかねません。

もし予算やスケジュールを変更したいという意見が出た場合、きちんと書類を準備して変更申請を会社に行ってもらうようにしましょう。

 

④ コンテンツ公開後の目標や運用指針の策定

コンテンツを公開したら最終的なマーケティングの目標達成のために、分析ツールなどで効果測定を行います。

実際の計測やレポート作成は外注に委託しても良いのですが、そもそも効果測定によりコンテンツがどこを目指すか、コンテンツのターゲットは変えたほうがいいかといった根本的なことは100%外注に頼らないようにしておきましょう。

もし外注にすべてまかせっきりになってしまうと、なぜこの目標達成を目指すのかなどがきちんと把握しないまま、運用結果を測定することになります。

その結果、ただ測定結果を取得するだけになり、せっかく得たデータをどう活用するかもわからず本来のマーケティング業務に役立てられなくなることも考えられます。

 

コンテンツ制作を外注するおもなメリット

メリット① マーケティング担当者の業務負担を軽減できる

従業員の多くない企業でコンテンツを運用しようとすると、担当者の作業量が大幅に増えてしまい残業の増加や他の業務への悪影響が出てくるおそれがあります。

外注業者に業務を任せることで、社内の従業員にコンテンツの制作や運用の業務を負担させることもなくなるため本来の業務にかけられるリソースが減ることもなくなります。

 

メリット② ターゲットに刺さりやすいコンテンツが作れる

外注業者にコンテンツを制作してもらうことで、客観的に見た会社や製品などの特徴がわかりやすく伝わる内容に仕上がりやすいです。

社内で内製した場合は担当者の癖が投稿内容に出やすいほか、専門的すぎる書き方やニッチな内容などターゲットが興味を持ちづらいコンテンツになることも考えられます。

メリット③ より見てもらえやすい内容の投稿を実現できる

自社コンテンツは「どんな内容を見せるか」と同じぐらい「内容をどう見せるか」も大切です。

分かりやすい表現で印象に残りやすく伝えることで、コンテンツのメディアとしての効果アップにつながります。

写真の撮影やWEBページのレイアウトなど、ビジュアル面に関する作業に絞って外注してみるのもよいでしょう。

 

コンテンツ制作を内製するおもなメリット

メリット① コンテンツのノウハウを共有して活用できる

どんな内容がユーザーの関心を集めやすいかといったコンテンツ運用の知見を共有することで、より効果を狙える内容の投稿に活かすことができます。

運用上の注意点などはマニュアルなど形のあるもので残しておけば、誰でもコンテンツの運用が滞りなくできるのでおすすめです。

コンテンツの運用担当者が多くなっても、運用マニュアルを共有しておけば誰が運用にあたっても安定した質の投稿が可能となるでしょう。

 

メリット② 自社や業界を正しく反映した内容になりやすい

自社の方針や実情を理解できている社内の人間が制作することで、具体性や説得性に富んだ内容や信憑性の高い投稿内容を実現しやすくなります。

特に専門的な業界知識を教える内容の投稿の場合、業界にいる内部の人間だからこそ書けることも少なくないはずです。

また万が一誤りを含んだ内容を投稿しようとした際も、自社での内製の場合はすぐ連絡することで迅速な対応がとりやすいといえます。

 

メリット③ 状況に応じてすぐに臨機応変な対応がとれる

自社製品のリニューアルなどで、コンテンツに掲載した内容を一部変更しないといけないということはよくあります。

内製でコンテンツを運用している場合は社内でスムーズに情報を共有できるため、その場に応じてすぐ内容の修正などの対処法をとることができます。

外注業者に業務を任せている場合、こちらが知らない間に担当者が長期間の休みに入っていてすぐに対応できないということもあるかもしれません。

 

コンテンツ制作の業者を選定する際のポイント

① 過去の業務実績や外部からの評価

良さそうな業者を見つけた場合、ポータルサイトなどで過去におこなった業務内容や受注元からの評価を事前に調べておきましょう。

特に料金などで過去にもめ事が起きてないか、納期をしっかり守っているかといった点で信頼できる業者かどうか見ることが重要です。

 

② 業務内容にどこまで柔軟に対応してくれるか

長いスパンでコンテンツ運用を外注する以上、時には業務内容に含まれるかわからないようなイレギュラーな対応が必要になることもあります。

契約時に取り決めた業務内容でなくても、その業者でしか取り扱えない業務の場合はどれぐらい対応してもらえるかも確認しておきましょう。

 

③ 企業として安定した経営ができているか

いくら経験豊富な担当者がまじめに対応してくれる業者であっても、経営状況が悪ければ契約期間内に閉業して業務を行ってもらえなくなる可能性があります。

公式サイトの企業概要などから、その業者が長年安定した経営をできているかも事前に見ておきましょう。

 

コンテンツ制作を外注する際の注意点

① 外注契約を明確化して認識の食い違いを防ぐ

今回記事で述べている「外注契約」は、厳密に言うと請負契約あるいは準委任契約と呼ばれるものにあたります。

請負契約は記事制作など仕事が完成した時点で報酬が発生するのが特徴で、準委任契約はサイト運用など業務を遂行したら報酬が発生するのが特徴です。

契約にはどんな業務をやってもらうか、報酬がどう発生するか、制作物の著作権はどうするかなどの事項をわかりやすくまとめておきましょう。

 

② 想定できるトラブルは事前に対処法を考えておく

外注業者が利用しているシステムがダウンしたり、担当者が療養中で休職したりしていてスケジュール通りに業務が進まないことも珍しくありません。

期日を過ぎても投稿する内容ができていない、担当者に連絡しても返事がこないといったトラブルはあらかじめ対処法を考えておけばもしもの時も何をすべきか明確になります。

 

③ 偽装請負などの行為が起こらないようにする

偽装請負とは外注業者に業務を委託するように見せかけて、業者が担当者を発注元に送り込んでその会社の方の指示に従って作業する実質的な派遣労働の形態を指しています。

偽装請負は労働者派遣法などの法律に違反する行為であり、業務を外注する際にはこうした違法性のある行為は絶対に避けなければいけません。

 

コンテンツ業務の外注はメリットもあれば注意点もある

会社が自社ブランドや製品を広く知ってもらうためにコンテンツを制作する際、自社ですべて賄おうとするとマーケティング担当者の負担が重くなりやすいです。

通常業務の効率を悪化させないためにも、コンテンツの制作や運用を専門業者に外注するのはとても有効な手段といえます。

一方でコンテンツを運用して何を目指すべきか目標を設定したり社内のリード情報や取引情報などを管理したりするのは、業務を外注せず自社で完結させるようにしましょう。

実際に外注を検討しているのであれば、費用やスケジュールなどを照らしつつ利用者の評価などから信頼できる業者はないかしっかり調べておきましょう。

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