東洋美術印刷では、石崎電機製作所様が展開する「男前」ブランドの再定義と、新商品「OTOKOマエ ドライヤー」のブランド設計・販売促進支援を行いました。
本プロジェクトでは、商品の機能やデザインを整理するだけでなく、生活者が「男前」という言葉にどのような価値を感じるのかを見つめ直し、店頭、SNS、ECまでを含めたブランド体験の設計を検討しました。
老舗メーカーが培ってきた技術力を、現代の生活者に届くブランドコミュニケーションへとつなげた支援事例としてご紹介します。
石崎電機製作所様について
石崎電機製作所様は、1928年創業の老舗メーカーです。SUREブランドを中心に、工具・工業製品、調理家電、理美容家電など、幅広い分野で製品を展開されています。
長年培ってきた電熱技術やものづくりの知見を活かし、業務用製品から日々の暮らしに寄り添う家庭用製品まで、さまざまな場面で「人の役に立つ」製品づくりを続けてきました。
支援のきっかけ
石崎電機製作所様では、過去に「男前アイロン」を展開し、力強いネーミングと確かな機能性で注目を集めた実績がありました。
一方で、新たに「OTOKOマエ ドライヤー」を展開するにあたっては、単に無骨で男性的な印象を打ち出すだけではなく、現代の生活者にとっての「男前」とは何かを整理する必要がありました。
男性の家事参加やセルフケア意識が高まり、ドライヤーが自分自身だけでなく家族やパートナーとも共有される商品であることを踏まえ、SUREブランドとの関係性、ターゲット、ブランドとして伝えるべき価値を再定義するところから支援が始まりました。

「男前」を現代の価値観に合わせて再定義
プロジェクトでは、まず生活者の価値観を把握するためのヒアリングを行いました。世代ごとに「男前」という言葉への印象、ドライヤーを選ぶ際に重視すること、日々のセルフケアに対する意識を確認し、ブランドが届けるべき価値を整理しました。
その背景には、石崎電機製作所様が長年培ってきたものづくりを、今の生活者にもう一度きちんと届けたいという想いがありました。過去の「男前アイロン」で築いた印象を大切にしながらも、単に強さや無骨さを押し出すのではなく、現代の暮らしに合う形でブランドを育て直したい。社長のそうした問題意識が、今回のブランド再定義の出発点になっていました。
その結果、「男前」は単なる男性的な見た目や力強さだけでなく、自分らしく整えること、清潔感を大切にすること、日々の暮らしで実用性を重視すること、家族や周囲の人にも配慮できることまで含む価値として捉え直せることが見えてきました。
かつての「男前」は個人の理想を追求する姿を指しましたが、現在は性別の枠を超え、周囲の人々からも魅力的だと共感される多面的な人物像へとアップデートされています。
石崎電機製作所様は、こうした「自分らしさを整える生き方を後押しする」パートナーへとブランドを進化させ、現代の生活者との新たな絆を築いていきます。
従来の画一的な男性像とは異なる価値観をデザインの軸に据えるため、ブランド表記を「男前」から「OTOKOマエ」へと刷新しました。
東洋美術印刷では、こうした生活者理解をもとに、機能価値と情緒価値を整理し、幅広いユーザーに届く「男前」像の設計を支援しました。

「OTOKOマエ ドライヤー」のブランド設計
「OTOKOマエ ドライヤー」は、速乾性や使いやすさ、軽さ、コンパクトさといった機能価値を備えた商品です。一方で、ブランドとして生活者に届けるためには、スペックだけでなく、日々の身支度を整える時間や、自分らしく清潔感を保つ習慣として伝えることが重要でした。
そこで、商品価値を「自分にも、大切な人にも誇れる自分」を支えるブランドとして整理。自分のためのセルフケアでありながら、家族やパートナーとも共有できる安心感を持つ商品として位置づけました。
パッケージやロゴ表記の検討では、過度に無骨な表現へ寄せるのではなく、黒を基調とした印象を活かしながら、現代的で洗練されたブランドイメージを重視しました。
![OTOKOマエ ヘアドライヤー[Donuts]](https://www.toyobijutsu-prt.co.jp/com-design/wp-content/uploads/2026/07/otokomae_7.webp)
![OTOKOマエ ヘアドライヤー[Leather]](https://www.toyobijutsu-prt.co.jp/com-design/wp-content/uploads/2026/07/otokomae_6.webp)
店頭・SNS・ECをつなぐブランド体験の設計
ブランド体験の設計では、店頭での接点と自社SNSを軸にした二面展開を検討しました。
店頭では、パッケージ、POP、動画、キャンペーンを連動させ、商品を手に取る前後の接点を強化。SNSでは、Instagram、X、TikTok、YouTubeなど、それぞれのメディア特性に合わせて、ビジュアル訴求、共感形成、動画による体験価値の伝達、キャンペーン参加の導線を整理しました。
商品を知る、興味を持つ、比較する、購入する、使って共有するという流れを意識し、売場での出会いとSNSでの共感・拡散がつながるブランド体験を設計しています。

さらに、ブランドの世界観を継続的に伝えていくため、B2C向けECサイトの構築・運用も視野に入れた提案を行いました。
ECサイトでは、商品を販売するだけでなく、OTOKOマエ ブランドの考え方や使用シーン、関連コンテンツを届けることが重要です。単なるサイト構築だけでなくECサイト構築、商品管理、注文・配送連携、SNSとの接続、コンテンツ制作など、販売後の運用まで見据えた導線を検討しました。
石崎電機製作所様が持つ製品企画・品質管理・製造の強みと、東洋美術印刷のブランドサイト構築・ストーリー設計・マーケティング支援を組み合わせ、ブランドの継続的な接点づくりを目指しています。
支援実績のご紹介
本プロジェクトでは、ブランド戦略から販促・EC展開までを一貫して検討し、以下の支援を行いました。
- 「男前」ブランドの再定義
- 生活者ヒアリングの整理
- ターゲット・ペルソナ設計
- ブランドエクイティの整理
- パッケージ・ロゴ表記の方向性検討
- 店頭とSNSを連動させた販売促進戦略
- SNSプロモーション設計
- B2C向けECサイト構築・運用提案
- 動画・記事・SNS投稿などのコンテンツ企画案
単発の制作物を納品するのではなく、商品がどのような価値として生活者に受け止められるべきかを整理し、その価値を売場、SNS、ECへ展開していくための全体設計を支援した点が、本プロジェクトの特徴です。
今後の展望
OTOKOマエ ブランドは、単一商品の販売促進にとどまらず、石崎電機製作所様の技術力と生活者の価値観をつなぐブランドとして育てていく可能性を持っています。
今後は、EC、SNS、店頭、動画コンテンツを連動させながら、商品との出会いから購入後の共有まで、継続的なブランド接点を作っていくことが重要です。
将来的には、ドライヤー以外の商品展開や、ブランドに共感するファンづくりにも広げられる余地があります。東洋美術印刷では、ブランドの言語化から販促、EC、コンテンツ制作まで、今後も一貫して支援していきます。
まとめ
今回のプロジェクトは、石崎電機製作所様が長年培ってきた技術力や品質を、現代の生活者に伝わるブランド体験へと変換する取り組みでした。
「男前」という既存のブランド資産を活かしながら、生活者の価値観に合わせて意味を再定義し、商品、売場、SNS、ECへ展開できる形に整理したことで、ブランドの可能性を広げる提案につながりました。
東洋美術印刷では、ブランド戦略の整理から、販促設計、ECサイト構築、SNS・動画コンテンツの企画まで、企業の強みを生活者に届けるためのコミュニケーション設計を支援しています。
自社の技術や商品価値をどのように伝えればよいかお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。


