CGだからこそできることがある 広告における3DCGの強み

CGだからこそできることがある 広告における3DCGの強みプロモーション
ようちゃん
ようちゃん

みなさん、こんにちは。秋になり体調を崩しやすくなったようちゃんです。

 

最近、東京・新宿にある街頭ビジョンで6秒ほど流れる猫の3DCG映像が話題になり、多くの見物人が訪れました。

150平方メートルもの巨大スクリーンからこちらを向くように動く猫の映像はインパクトも絶大で、ミニチュアで広告を再現する人やイラストを描いてSNSに投稿する人などちょっとしたムーブメントとなっています。

 

今回は、新たな広告の形として普及するかもしれない3DCGの広告についてお伝えします。

3DCGを使った広告の主な種類

3DCGの広告として挙げられるものとしては、大きく以下の3つに分けられます。

  1. 3DCGを使った街頭ビジョン広告
  2. AR技術を利用した広告キャンペーン
  3. VR技術を利用した広告キャンペーン
  1. DCGを使った街頭ビジョン広告
  2. AR技術を利用した広告キャンペーン
  3. VR技術を利用した広告キャンペーン

3DCGを使った街頭ビジョン広告

ビルの壁面や屋上の街頭ビジョンで3DCGの映像を流す広告です。

裸眼で見ても模様や物体が勢いよく飛び出したり動いたりして見えるので、視覚的なインパクトがかなり強く残ります。

日本で初めての3DCGを使った広告は、2009年に大阪・道頓堀で設置されたドコモのもの。[注1]

それから技術も進化して、より臨場感あふれる3DCGが広告に登場するようになりました。

2017年にはコカコーラがニューヨーク・タイムズスクエアに世界初の「3Dロボティクス広告」を公開しました。

コカコーラの写真を背景に、赤いブロックが立体的に画面を動き回る演出が町を行きかう多くの人の目に留まりました。[注2]

また今年2月、マレーシア・クアラルンプールのショッピングモールにて公開された3DCGを使った街頭ビジョン広告では、金色の牛が地面をひづめで蹴り上げながら、「共にコロナと戦おう」と描かれたガラスを突き破る演出が話題となり、この広告動画がいつ流れるかという問い合わせも多かったそうです。[注3]

現在、巨大な3DCGを使った街頭ビジョン広告は中国や韓国などアジア各地を中心に世界中で制作・公開されています。

 

映像が立体的に見える理由

3DCGを使った街頭ビジョン広告は、建物の2つの面にまたがって設置されたディスプレイをうまく活用することで立体的に見えるよう演出できます。

さらに4Kや8Kなど解像度の高いビジョンで動画を流すため、リアリティや迫力のある広告になるんです。

 

AR技術を応用した広告キャンペーン

「AR」とはAugmented Realit(拡張現実)という言葉を略したもので、CGを使って現実世界にバーチャルの物体を出現させる技術を指しています。

日本で数年前に大ヒットを記録したアプリ「Pokémon GO」もAR技術を駆使したサービスの1つです。

AR技術はもともとアメリカの軍事や自動車・飛行機製造でしか利用されていなかったのですが、2000年以降、携帯電話が普及するにつれて一般での利用も増えました。

宣伝での利用が始まったのは2010年頃からで、ペプシコーラなど日本でも有名なブランドも次々とAR技術を使ったプロモーションを展開しました。[注4]

 

ブラジルのバーガーキングでは、スマホアプリで競合他社のポスターやチラシを撮影すると、突如炎上して中からハンバーガーの無料引換券が出現するというAR技術による演出を使ったユニークな広告キャンペーンを2019年に実施しました。

このキャンペーンによりブランドの認知力が上がっただけでなく、サイドメニューの売上やネット注文の利用率の向上にも成功しています。

このキャンペーンは広告の世界的な賞、クリオ賞・カンヌライオン賞の両方を受賞するなど多くの注目と評価を集めました。[注5]

 

VR技術を応用した広告キャンペーン

「VR」はVirtual Reality(仮想現実)という言葉を略したもので、現実のように作り上げられた仮想空間を体感できる技術です。

数年前から専用端末、対応するソフトウェア・アプリが続々と登場しているため、VR技術を使ったコンテンツをよく利用している方も多いでしょう。

VRを使った広告キャンペーンは、2017年頃から国内外で見られるようになりました。

旅行会社による観光地の雰囲気を味わえるものや、自動車メーカーによるバーチャルで新車に試乗できるものなど、その場で商品を体感できる新しい形の広告が次々とつくられています。

 

中でもユニークなのが、2019年にバーガーチェーンのウェンディーズが、世界的な人気を誇るゲーム「フォートナイト」の「Food Fight」というイベントとコラボした「Keeping Fortnite Fresh」というキャンペーン。

ウェンディーズのマスコットキャラの恰好をしたプレイヤーが、ハンバーガーに使うパティの入った敵チームの冷蔵庫を壊すというもので、イベントを通じて「ウェンディーズが冷凍の牛肉をパティに使っていない」ということをアピールしています。

こちらもカンヌライオン賞を受賞するなど、かなりの注目を集めました。[注6]

 

3DCG広告が持つ強み

① 注目度や話題性が高い

視覚的なインパクトの強い3DCGは人々の注目も集まりやすいため、広告としての役割もかなり発揮します。

先ほどの猫の広告の例では、試験放送の始まった今年6月下旬からわずか2ヶ月ほどでツイッターの公式アカウントはフォロー数3万人を超え、YouTubeでのニュース動画は100万回以上の再生回数を獲得しています。

一般的な広告よりもエンターテイメント性がかなり高い3DCGの広告は、それだけ拡散力も期待できるんですね。

 

② 疑似体験でアピールできる

ARやVRの技術を使うことで、バーチャルでの体験を通じて商品やブランドを強くアピールできます。

受動的に広告を見るのではなく、能動的に身体を動かして体感することでキャンペーンの心象もより深くなりやすいです。

バーチャルのモデルハウスを探検できるアプリや、自動車に乗り込んでバーチャルで試乗できるアプリなど、住宅や自動車など画像や動画だけではなかなか魅力が伝わりづらいものは、効果的な広告戦略を打ち出せます。

 

まとめ

ここ10年ほどで飛躍的に技術が向上した3DCG、アイディアがあればユニークな広告キャンペーンをどんどん生み出せそうですね。

特に商品やブランドのネット上での知名度を高めたい場合、SNSで話題になりやすい3DCGの広告はうってつけだと言えそうです。

ただ目につきやすい分、印象の良い広告と悪い広告ではっきりと分かれやすい危険性も否めません。

3DCGの特徴を活かすには基本中の基本かもしれませんが、「見ている人を楽しませたい、驚かせたい」といった気持ちを持って制作に携わることが一番重要といえるでしょう。

 

関連リンク

[注1] なんば経済新聞:ラズ心斎橋に日本初の大型3D動画広告-ドコモが期間限定で
[注2] Ads on The Moon : Coca-Cola Times Square – World’s First 3D Billboard
[注3]Advertising + Marketing : Pavilion KL’s 3D LED bull wins hearts and 5 other inspiring LED executions
[注4]Talon Outdoor : Pepsi Max – Unbelievable Bus Shelter – Talon Outdoor
[注5]DAVID The Agency : Burn That Ad
[注6]VMLY&R : Wendy’s Keeping Fortnite Fresh

 

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