ビジネスメール作成のポイント(基礎編)~日本三大仇討の招集をメールで作成してみた~

ビジネスメール作成のポイント(基礎編)~日本三大仇討の招集をメールで作成してみた~プロモーション

「ビジネスメール実態調2023」によると、コミュニケーションの主な手段トップ3は、「メール」が98.35%と最も多く、「電話」(82.44%)、「テレビ会議・ウェブ会議」(75.52%)と続きます。[注1]

最近ではカジュアルでスピーディーなコミュニケーションが期待できる「チャット」の使用も増えていますが、社外の方とのフォーマルなやり取りや記録を残したい場合には「メール」が有効的です。

今回は「メール」について改めて作成と送信時のポイントをご紹介します。

まずは例文をご覧ください。

送信時間:元禄15年12月2日(木) 16時47分
件名:【12月14日(火)】吉良邸討ち入りのご連絡【赤穂浪士 大石】
本文

仮名手本忠臣蔵株式会社
堀部弥兵衛様

お世話になっております。

この度、「吉良邸討ち入り」の日取りが確定いたしましたのでご案内致します。

浅野家の御家再興の道筋が絶たれた今、
亡き主君浅野内匠頭の無念をはらすべく吉良邸への討ち入りを決定いたしました。

堀部様とは当初意見の相違もございましたが、「打倒吉良」の目標を掲げてきた同士として、
是非とも今回の討ち入りにご参加いただきたく思います。

【吉良邸討ち入りのご案内】

・日時:元禄15年12月14日(火)
・場所:江戸本所松坂町吉良邸

添付のPDFにて持ち物や詳細の集合場所、段取りなどを記載しております。ご一読をお願いいたします。

また、参加の可否を【元禄15年11月3日 子の刻】までに添付のPDFにあるQRコードよりご登録をお願いいたします。

ご参加を心よりお待ちしております。
よろしくお願いします。

いかがでしょうか?

ただのビジネスメールではつまらないので歴史的に有名なある事件を元にした内容になっています。

そう、上記は日本三大仇討の一つである「赤穂浪士の討入り」の招集をビジネスメール風にしたものです。

メール作成時のポイントやテクニックを組み込んで作成していますので、下記で解説します。

ビジネスメール作成のポイントを解説するその前に…

ビジネスコミュニケーションの手段は、「訪問」「電話」「メール」「チャット」「ウェブ会議」と様々ですが、どれも「コミュニケーションをとって仕事をする」ことには変わりはありません。

すべて「コミュニケーション手段」の一つです。

メールを送る上でのマインド

マインドとは「ある物事に対する意識」のことを言います。

メールを送る上で大切なマインドは「メールを送った相手から『返事がない』イコール『必要がない』というわけではない」ということです。[注2]

メールを送った相手から返事がない場合「必要がないのかな」と判断してしまいそうになりますが、それは相手の意思をこちら側の都合で勝手に決めつけているにすぎません。

テクニック集

メールを送る上でのテクニックをご紹介します。

普段心掛けていることもあるかと思いますが、改めてチェックしてみてください。

① メールを送るタイミング

メールを送るタイミングは平日の火曜日・木曜日が最も読まれます。

また、送る時間は9時から11時の午前中、ランチタイムの正午ごろ、16時以降の夕方が有効です。

 例:送信時間→元禄15年12月2日(木) 16時47分

② メールの件名

メールの顔である件名には日付や内容を簡潔に提示しましょう。

 例:件名→【12月14日(火)】吉良邸討ち入りのご連絡【赤穂浪士 大石】

メール本文について

① 相手のメリットに焦点を当てた内容を書く

メール文を書く際、こちらの要件を簡潔に伝えることはもちろん大切ですが、相手に興味を持ち、相手のメリットになる要件を入れると、相手は「自分事」としてメール文を読んでくれる可能性が高くなります。 

 例:堀部様とは当初意見の相違もございましたが、「打倒吉良」の目標を掲げてきた同士として、
   是非とも今回の討ち入りにご参加いただきたく思います。

② クローズドクエスチョンとオープンクエスチョン

「はい」か「いいえ」など、回答を限定する質問「クローズドクエスチョン」は質問の内容がはっきりしているため、相手も答えやすいです。

 例:「『打倒吉良』の目標を掲げてきた同士として、是非とも今回の討ち入りにご参加いただきたく
    思います。」→Yes or Noで回答ができる。

反対に回答の範囲を制限しない「オープンクエスチョン」はメールには不向きです。

オープンクエスチョンは対面や電話、ウェブ会議の場が有効でしょう。

③ 具体的な日付、数字を入れる

読み手は自分の都合で判断をする傾向があります。

「なるべく早く」など曖昧な表記は避け具体的な日付、時間を入れましょう。

 例:「参加の可否を【元禄15年11月3日 子の刻】までに」

④ 箇条書きにできる内容は箇条書きに

セミナーの案内やアポイントの候補日の連絡メールは箇条書きにすると視覚的にもわかりやすいです。

 例:
  【吉良邸討ち入りのご案内】
  ・日時:元禄15年12月14日(火)
  ・場所:江戸本所松坂町吉良邸

まとめ

メール本文の読みやすいレイアウト

  • 1行の文字数は20~30字程度
  • 5行以内で1行空ける
  • 箇条書きにする
  • 文章は短く(「、」でつながず「。」で終わる)
  • 一回で読んでわかる内容にする

以上がメール作成と送信時のポイントです。

上記のポイントを踏まえたメールの例文が最初に提示した「赤穂浪士の討入りの招集メール」です。

ビジネスメールは基本中の基本、もう自分独自の方法を確立している方もいらっしゃるかもしれませんが、一度基本に立ち返ってみると新たな発見があるかもしれません。

記者名:佐大臣

関連リンク

[注1] ビジネスメール実態調査2023|一般社団法人 日本ビジネスメール協会
[注2] メルラボ「営業マンはメールで諦めずに質問をし続けよう」

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