「高精細印刷」でリアルを追及した表現を可能に

「高精細印刷」でリアルを追及した表現を可能にアート・クリエイティブ

「長年の技術を生かした印刷の真骨頂」

高級アクセサリーの落ち着いた光沢感や、絶景を映したパノラマ写真の鮮やかなグラデーションをそのまま紙面上に表現させたい、そんな方にお勧めなのが東洋美術印刷の「高精細印刷」サービスです。

80年以上も印刷に従事してきた弊社が誇る技術や知見を駆使することで、手軽にハイクオリティな仕上がりの印刷物を提供しております。

「高精細印刷」の特徴

印刷の細かさを表す基準として「スクリーン線数」というものがあります。

印刷では網点というインキによるドットを様々な大きさ・形に紙面上に並べて色彩や色の濃淡を表現します。

スクリーン線数はこの網点を1インチ以内に入れた数で決まり、スクリーン線数が高いほど網点をたくさん入れられて色彩の変化をより豊かに表現できる仕組みです。

印刷物によって用いられるスクリーン線数にはバラつきがありますが、一般的な商業印刷の場合は150lpi~175lpiに設定されることが多く、写真集やイラスト集など美術性の高いものは通常200lpi以上で設定されます。

東洋美術印刷では通常のオフセット印刷で200lpiのスクリーン線数を採用しており、高精細印刷では網点が肉眼でほぼ視認できなくなる230lpi以上最大650lpiの線数を取り扱っています。

ちなみに650lpiで印刷した場合の網点の大きさはおよそ10μとなり、これは粉砂糖一粒の10分の1ほどとなります。

 

「高精細印刷」の強み

① スクリーン線数によるモアレの予防

色をはっきりムラなく安定して出すため、網点は後述するAMスクリーンを用いて規則正しく並んだ状態で印刷することが多いです。

しかしこの状態で原稿に連続した細かい線があると互いに干渉してしまい、モアレと呼ばれる波打つような模様が浮き出てしまう原因となります。スマホのカメラでパソコンやテレビの画面を撮ろうとするとぐにゃぐにゃした線が浮かび上がりますが、あれもモアレです。

弊社の高精細印刷ではスクリーン線数を230lpi以上に設定することで、網点が肉眼で識別できないほど小さくなりモアレの発生を抑えられます。

モアレの参考事例

 

② Fairdotによる柔軟な色彩表現

網点には上記で述べた規則正しく並べるAMスクリーン方式と、ランダムに並べるFMスクリーン方式があります。

FMスクリーン方式でもモアレの発生は抑えられますが、不規則がゆえに場合によっては全体的に色のムラが生じることもあります。

弊社の高精細印刷ではSCREENグラフィックソリューションズによるフェアドットというスクリーン技術を活用し、AMスクリーン・FMスクリーン両方をハイブリッドさせて印刷用の版を製造しています。

印刷した画像の一番明るいハイライトと一番暗いシャドウの部分はFMスクリーンのように網点の密度を変化させてグラデーションを表現していますが、適宜網点の位置を補正する機能があるため色のムラなどもおさえることができます。

一方、中間部分はAMスクリーンのように網点の大きさを変えてグラデーションを表現していますが、ある程度配置にランダム性をもたせてモアレの発生を防げるようになっています。

フェアドットによりAMスクリーンの強みである色彩の安定性、FMスクリーンの強みであるなめらかなグラデーション表現を両立することも、高精細印刷の高いクオリティーにつながっているのです。

AM・FM・フェアドットの網点

 

③ ドットゲインによる見た目への影響の抑制

印刷時に用紙に圧力をかけてインキを押し当てることで、インキが押しつぶされて網点が太くなる現象をドットゲインと呼びます。

ドットゲインが発生すると色が濃く出てしまいやすく印刷時の再現性が低下してしまう原因となるものの、印刷の仕組み上どうしても発生を防ぐことは難しいのが現状です。

高精細印刷は網点の幅が狭くなる分、印刷時に圧力が加わると横に網点が太りやすくなります。

そこで技術力のある担当者がドットゲインカーブとよばれるグラフを作成して、印刷する前に網点の変化を数値的に徹底管理し、ドットゲインの発生による影響がなるべく出ないようにしています。

 

「高精細印刷」で実現できるこんなこと

「店で販売しているアクセサリーのカタログをつくりたい」

高精細印刷によるきめ細かいグラデーションの表現は、金属の光沢や着物の柄などを再現するのにもってこいです。

カタログなどに掲載する商品画像を高精細印刷で手掛けることで、商品の質感や高級感などの風合いをより鮮明に伝えられます。

 

「地元の美しい風景の写真をカレンダーに掲載したい」

高精細印刷は書籍や冊子だけでなく、小型ポスターやカレンダーなどのアイテムの印刷にも活用いただけます。

被写体の持つ美しさや迫力を高精細印刷で細部まで再現することで、美術品のように感動を伝えられる印刷物を提供しております。

 

「観光地の地図をフルカラーで作成したい」

高精細印刷の特徴の一つに、原稿の細かな模様や線をつぶれず明確に再現できる点が挙げられます。

図形やマークをびっしり記載しつつ、細かくあらゆる色を使い分ける必要のあるフルカラーの地図などにも高精細印刷はおすすめです。

 

「人気イラストレーターの作品図録を新しく制作したい」

高精細印刷の強みであるなめらかに表現する力は、写真だけでなくイラストの印刷にも発揮できます。

スクリーン線数を高くすることで、印刷時にジャギーと呼ばれる線のギザギザが発生しにくくなり、拡大しても荒くガタついた見映えにはなりません。

 

「高精細印刷」のサービス導入例

① 京都・六波羅蜜寺様 空也上人写真集

京都・六波羅蜜寺にある鎌倉時代初期の仏像「空也上人立像」。

平和と人々の幸せを願い念仏を唱えるその姿を写真家の小平尚典様が撮影した写真作品の数々を、弊社で写真集という形で製作いたしました。

高品質の印刷表現だけでなく、QRコードとNFT認証を応用させたデジタル認証技術を取り入れている点も特徴です。

 

② 風景写真入りの壁掛けカレンダー

カレンダーの大手メーカー様が発売している世界各地のビーチの写真を掲載した壁掛けカレンダーの製造に、当社の高精細印刷が用いられました。

国内外の神秘的な海辺の写真が使われているため、鮮やかで透明感のある色彩を表現するために、高精細印刷だけでなく広演色印刷の技術も活用されています。

 

③ 繭山龍泉堂様 アジアの古美術品に関する図録

都内にある中国やアジアの古美術品を専門に扱うギャラリー・繭山龍泉堂様で配布されている展示品のカタログも、当社の高精細印刷を使って製造されたものの一つです。

作られてから数百年もの時を経てきた陶磁器や仏像などのコレクション、その歴史的な価値や迫力をフルカラーで伝えられるようハイクオリティの技術を用いて印刷されています。

 

高精細印刷はなめらかなグラデーションが出せるのが特徴

東洋美術印刷の高精細印刷は、スクリーン線数を230lpi以上に設定することでなめらかな色調表現を安定して表現できるのが特徴です。

また徹底した網点の管理やフェアドットの機能などにより、モアレやドットゲインなどの発生をおさえつつムラのない安定した色の表現もできます。

一般的な商業印刷とは使用する機械などが変わらないため、通常の印刷料金で発注できるのも大きなメリットといえるでしょう。

高精細印刷は商品カタログや図録、イラスト集、カレンダーなど様々なツールの制作に活用できます。

見積もりの相談や発注に関する質問がありましたら、本社サイトのお問い合わせフォームから気軽にご連絡ください。

 

・関連サービス:美術印刷「美巧彩」

 

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