商品画像の準備が大変すぎる…そんなときの効率化のコツとは

商品画像の準備が大変すぎる…そんなときの効率化のコツとはプロモーション

ECサイトの商品画像はアクセスしてきたユーザーに商品の外見に関する第一印象を与えるため、その商品の売れ行きに影響を及ぼす大事なもの。

しかし何千、何万種類もの商品を撮影しなければならないうえに、一つ一つ編集して掲載して管理する…となるとかなりの負担がかかってしまいます。

業者に委託しようと思っても、信頼できそうな業者は予算やスケジュールの関係でなかなか見つからないということも少なくありません。

そこで今回はECサイトに欠かせない商品画像の準備の手間を軽くするためのコツについて紹介いたします。

商品画像の準備でよく見られる5つの悩み

「商品数が多すぎて撮影コストがかかりすぎている」

販売する商品が多すぎて撮影の時間が長引いてしまい、サイト上に商品を掲載するタイミングが遅延するほか、カメラマンやスタジオなどのコストもその分発生してしまう。

ECサイトの管理やカスタマーサービスの対応などの業務もあるため、商品画像の手配にかける手間をなるべくおさえて他の作業にリソースを割けるようにしたい。

 

「撮影が終わった後に撮りなおしになることがある」

撮影した画像をPCモニターで確認してみると、細かな影やブレが見つかって結局後で撮り直しとなってしまうことがある。

現場での撮影とデスクでの確認を何度も行うのも非効率的なので、後から再撮影をおこなう事態をなるべく減らしたい。

 

「画像編集の仕上がりが担当者によって左右しやすい」

画像編集の担当者が複数名いるがそれぞれスキルやセンスにばらつきがあるため、商品画像の全体的な統一感を出せずにいる。

一部の担当者に編集作業を集中させるわけにもいかないため、誰でも同じような仕上がりで商品画像を編集できるようにしたい。

 

「画像フォルダが多すぎて管理しきれていない」

大量の画像ファイルがストレージに保存されており、いつ誰が作成したものかが把握しきれず過去作成したファイルをうまく活用できずにいる。

ファイル数自体も膨大にあるため、フォルダを整理しようにも負担の大きな作業となってしまい、半ば放置状態のような感じになっている。

 

「他社に商品画像を無断で盗用されたことがある」

商品画像として掲載していた画像が、気づかないうちにまったく知らない業者に無断で盗用されてしまっていた。

ブランドロゴの入った画像が関係のない商品のLPなどに使われると、ブランドの信頼性や高級感などが大きく損なわれてしまうリスクがある。

 

商品画像の準備のお悩みを解決するには

撮影環境を常設化・固定化する

照明や機材など撮影に必要な機材はなるべく定位置で常設することで、撮影ごとの準備と片付けの手間を省略できます。

さらに撮影ライトやレフ板などの位置を固定させることで、撮影スタッフが変わっても明るさや影の向きに統一感のある写真を用意できます。

また向きや位置などを変えながら何パターンか商品画像を撮影することがある場合、スライディングアームやブームアームといった光源や被写体の位置の微調整に役立つ道具もおすすめです。

 

撮影データを現場で共有・確認する

撮影したデータはWi-Fiなどでカメラから社用スマホやPCに送信することで、撮影場所にいながらすぐ商品画像をチェックできます。

リアルタイムでWEB素材として使えるかどうか確認してもらうことで、万が一撮り直しとなっても現場にいる間にさくっと対応できるようになります。

またスマホやタブレットは明度や角度などの調整もその場でできるため、撮影作業と並行しながら簡単な編集作業ができるのも特徴的です。

 

編集作業の手順を共通化させる

商品画像に挿入するフォントや画像の保存形式といったことをマニュアルなどにまとめてチーム内で共有すれば、複数名でも同じ仕上がりのものを作成しやすくなります。

画像編集ソフトをすでに導入している場合、本来の担当者がなんらかの事情で業務ができなくなっても業務に支障がでないよう普段からチーム内でソフトの操作手順を共有しておくのもおすすめです。

後述するプリセット機能でよく使っている編集や装飾パターンを設定しておけば、編集作業の効率化とチーム全体での編集クオリティ向上の両方につながります。

 

DAMツールを導入・利用する

DAMは「Digital Asset Management」の略称で、画像や動画などWEBコンテンツで使われるデジタルアセットを一元管理して効率よく利用できるようにするツールです。

タグを用いたファイルデータベースの管理やAI技術を活用した画像の差分作成など、DAMには画像の管理を自動化する機能が数多く実装されています。

IKEAやPumaといった世界的なブランドでも、ECサイトに掲載された大量の商品画像を管理するためにDAMが導入されています。

 

商品画像の編集を効率化するポイント

商用利用OKのフリー素材を活用する

商品の説明を補助する目的でアイコンやイラストを画像に挿入したいという場合、商用利用が認められているフリー素材を使う方法があります。

半額セール中を表すロゴや夏場向けの商品を想起させるイラストカットなど、ちょっとした素材が利用できるようになれば、商品画像の見た目のインパクトをより強められます。

ただし素材データの商用利用や加工利用がどこまで許可されているかはサイトによって細かくルールが分かれるため、後々トラブルが起きないよう必ず利用規約を確認しておきましょう。

 

画像編集ソフトのプリセット設定を共用する

LightroomやPhotoshopといった画像編集ソフトには、色調・明度の補正やフォントの装飾などの設定を保存することで、いつでもすぐに同じ状態の編集ができるようになるプリセット設定という機能があります。

上記で上げたような有料のツールはもちろん、CanvaやGIMPといったフリーで利用できる画像編集ソフトにもプリセット機能が実装されているものがあります。

しかし写真素材によってはプリセット設定を反映させると色調や明度が極端に加工されてしまう可能性もあるので、適宜自然な仕上がりになるよう設定を調節することも大切です。

 

生成AIによる自動修正機能を利用する

商品にスタッフの顔が反射して映り込んでしまっているなど修正に時間がかかりそうな場合は、生成AIに画像を読み込ませて修正してもらうのも手です。

ここ数年でECサイト向けのAIを用いた生成サービスも展開されるなど、商品画像の生成や編集にもAI技術が広く使われるようになりました。

例えばあるサービスでは高画質化や手ぶれの補正などのほかに、商品のイメージにあわせて背景の画像を自動生成する機能が実装されています。

 

商品画像の管理を効率化するポイント

無駄を省いたフォルダ管理を意識する

商品画像を共有フォルダで管理する際、必要なときに目当てのファイルをさっと見つけて利用できるようにフォルダ階層を無駄のない構成に保つことを意識しましょう。

フォルダ階層を最低限におさえることで、同じファイルが異なる階層に複数存在するといった無駄を省き、フォルダの空き容量の確保などにつなげられます。

またデータベースシステムの導入などによりフォルダへの高速アクセスを可能にすることで、時間のかかりやすい画像ファイルの探索作業の時短もできます。

 

検索しやすいようタグを付ける

画像ファイルに撮影日や商品の種類などによってタグ分けすることで、タグで素早くファイルを検索できるようになります。

近年ではAIによる自動タグ付けの機能も出ており、実際に有名人の写真画像をAIに認識させて個人名でタグ付けさせる技術も登場しています。

またDAMの中には音声ファイルや動画ファイル内の発言をAIが分析してテキスト化することで、発言内容をスムーズに検索できるようにした機能を備えたものもあります。

 

ウォーターマークを埋め込む

商品画像にウォーターマーク(透かし)を埋め込んで掲載することで、万が一他社のサイトに画像が盗用されても自社で作成したものだと主張するための証拠となります。

反対にウォーターマークが入っていることで、ちゃんと自社で商品を撮影してECサイトで販売していることをアピールしてユーザーに信頼感を与えることにもつながります。

ブランドロゴやテキストを商品の目立たないところにかぶさるように薄く入れることで、商品画像の見た目を邪魔せずにウォーターマークを効果的に挿入できます。

 

差分作成に生成AIを活用する

ECサイトごとに違うサイズの画像を用意したいといった場合、保存した画像をもとに生成AIで一括で差分を作成してもらうという方法があります。

「どの部分をどんな見た目になるよう切り抜いて差分を作って」となるべく具体的なプロンプトを送れば、様々な規格に合わせた差分をすぐに生成してくれます。

DAMによっては単に掲載先ごとのフォーマットに画像を整えて保存してくれるだけでなく、ECサイトやSNSなどに自動で掲載してくれる機能も利用できます。

 

商品画像の手配を効率化すれば業務負担を大きく減らせる

ECサイトの運用者にとって、商品画像の準備は地味に負担の大きい作業です。

膨大な種類の商品画像を魅力が伝わるようにつくる必要があるため、撮影や編集のスキルも求められ人にとって画像のクオリティが上下しやすいのも悩みの種です。

またたくさんある商品画像をフォルダで管理したり、無断転載の対策を行ったりなど画像を作成した後も作業の細かい手間は発生しつづけます。

だからこそ商品画像を準備する流れの中でどこが課題となっているか考えることで、商品画像の準備作業を安定化・効率化させることができます。

特にDAMと呼ばれる画像や音声などのアセットを一元管理できるツールを導入すれば、商品画像の準備フロー全体を自動化することで画像準備にかかる手間を最小限におさえられます。

画像準備にかけていたリソースをほかの作業にまわせるようになれば、ECサイト全体での顧客満足度の向上につなげられるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました