SDGs「つくる責任 つかう責任」、オンデマンド印刷で目指す廃棄レス

SDGs「つくる責任 つかう責任」、オンデマンド印刷で目指す廃棄レスSDGs

印刷物は多く作るほど一部当たりの単価が安くなるもの。そのために多く作り過ぎて無駄な廃棄も生まれています。

SDGs12番目のゴール「つくる責任 つかう責任」を考えるとき、つくり過ぎは抑えたいもの。

この問題を解決するには、「オンデマンド印刷」がポイントとなります。

印刷が大量製造されるのには訳がある

「1部作るのも1,000部作るのも値段は一緒です。」

印刷発注の立場にある人は印刷営業から似たようなことを言われたことがあるのではないでしょうか。

オフセット印刷と呼ばれる一般的に使われている印刷方式においては、納品できる品質になるまで何枚もの紙を使って試し刷りを行います。

また、印刷用紙の購入をA全判とか菊全判とか呼ばれる特大サイズの用紙で買う必要があり、コストメリットを出すために数百枚単位でまとめ買いされることが一般的となっています。

ようやく納品できる1部目が出来上がると、その後はあっという間に1,000部くらい出来上がってしまうもので、最初の1部を製造するまでのセッティングに多くの資材と時間が費やされてしまうのです。

無駄に多くの印刷物が製造されてしまうのはこのような背景があるのです。

 

印刷の「つくる責任 つかう責任」

SDGsの取組みを進めている企業でしたら「つくる責任 つかう責任」を考え、無駄に多くの物が出来上がってしまうことは気になるところです。

例えば「食品ロス」は、本来食べられたはずの食品が廃棄されてしまっていることにより、廃棄のためにCO2が排出され、環境負荷が掛かることが問題の一つとされています。

では、印刷物を無駄に多く作ると具体的に何が起こるのでしょうか。

 

① 輸送と保管

印刷物を多く扱う企業の場合、それを保管する倉庫を運営管理しています。

印刷会社は倉庫に印刷物を納品しますが、そこで運搬に関わるCO2が排出されます。

排出されるCO2は多くの場合、重さと距離に比例して増えていきますので、無駄に増えた分はCO2排出量を無駄に増やすことにもなります。

同時に移動に関わるコスト、そして保管に関わるコストも増えることになります。

 

② 廃棄

倉庫で保管された印刷物は、やがて内容改訂を迎え廃棄されることとなります。

ここでも廃棄のための輸送によりCO2が排出され、そして焼却処分の場合は焼却によるCO2が排出されることとなります。

焼却ではなくリサイクルされるよう仕組みをつくることが重要ですが、その場合でもリサイクル輸送のCO2排出が発生します。

ここでも言うまでもなく廃棄に関わるコストがかさんでいくことになります。

 

③ 製造におけるCO2排出

印刷物を作る工程でも勿論CO2を排出しています。

どの工程でCO2が多く排出されているかというと、7~8割が製紙工程によるもので、用紙を調達した時点で多くのCO2を排出したことになります。

残り2~3割が印刷、製本工程で排出するもので、機械を動かす電力が化石由来の電力であった場合にCO2が排出されることとなります。

オフセット印刷の場合は機械が大きく、機械の回転スピードも速いので、無駄に多く作りたくなくても勝手に多くの製品が出来てしまうという特性があります。

 

作り過ぎを防ぐオンデマンド印刷という考え方

印刷には様々な方式がありますが、大まかな区別の仕方としてオフセット印刷とオンデマンド印刷(もしくはデジタル印刷)に分けられます。

この二つの違いはご存じですか。

オフセット印刷とは、版とブランケットを必要とする印刷方式のことを言います。

版はアルミ製、ブランケットはゴム製のシートとなっており、版に付けたインキをブランケットに転写し、さらに用紙に移して印刷する方式です。

カラー印刷は通常4色で表現するので、版とブランケットを4セット用いて印刷することとなります。

工程が多く、製品完成までには多くの日数を要します。

大量発行には向いていますが、少量発行には不向きな印刷方式です。

 

これに対してオンデマンド印刷は物としての版がない印刷方式のことを言います。

家庭用のプリンターでも使われているインクジェット方式であったり、事務所の複合機と同じくトナー方式であったり、いくつか種類がありますが、版がないということで共通しています。

そしてオフセット印刷の機械に比べると回転スピードは遅く、そして機械自体の筐体が非常に小さく、使用する用紙もオフセット印刷に比較して小さいサイズの紙を使うことになります。

工程も少なく少量を短納期でこなすことが出来ます。

 

オンデマンド印刷のメリットは、版という中間生成物が発生しないという点と、無駄な試し刷りをしなくても製品としての印刷物が出来上がるという点で、少ない資材で早く安く印刷ができるということです。

その反対にオフセット印刷のメリットは、数千部を超えるような大量製造の場合は早く安く印刷ができるということです。

オフセット印刷で効率よく大量製造することも状況に応じて必要とされますが、「つくる責任 つかう責任」を考える場合、オンデマンド印刷で必要部数のみを製造することを選択肢として持っておくべきでしょう。

 

オンデマンド印刷による倉庫レス、廃棄レスの実現

オンデマンド印刷の特性を活かせば無駄な在庫を持たず、無駄な廃棄も無くせそうですが、実際はなかなか理想通りにはいきません。

急に大量の印刷物が必要となった時のために、あらかじめ多めの在庫を持っておくことも必要でしょう。

年間で必要な印刷物の量を計算すると、オンデマンド印刷よりオフセット印刷の方が安いかもしれません。

ですが以下の要件を満たしている場合は、オンデマンド印刷による倉庫レス、廃棄レスを検討する必要があるものと思われます。

① 在庫の印刷物が少量で多品種

多品種にまたがり少量ずつ在庫して管理している場合は、オンデマンド印刷が適している可能性が高いです。少量というのも曖昧な概念ですが、大体2,000部以下は少量と思ってよいでしょう。

 

② 倉庫からの一日の出荷数が少量で安定している

毎日出荷が必要で、その数も安定している場合にはオンデマンド印刷が適していると言えます。

予期せず1日に1品目で数千部の出荷が必要になることがあれば、オフセット印刷で在庫しておく方が向いているかもしれません。

 

③ 倉庫をなくしたときにコストメリットが生じる

オンデマンド印刷は必要に応じて印刷する方式ですので、基本的に倉庫管理が不要になります。

そのため、印刷費だけで比較するのではなく、倉庫管理費を無くした場合の総合的なコストが安くなるかどうかを比較し、メリットが生じるかどうか検討してください。

 

まとめ

倉庫で保管することを前提として、一部単価を下げるためにオフセット印刷で大量製造するやり方は、余計なCO2と余計なコストを生み出しているかもしれません。

オンデマンド印刷を選択肢にいれ、余計な中間生成物や余計な予備在庫を持たず、倉庫レス、廃棄レスな運営を目指してみると良いでしょう。

当社のオンデマンド印刷は製本機に至るまで無駄を出さないオンデマンド印刷&製本システムを備えていますので、少量だけの印刷製造や、印刷での環境配慮の相談など、気軽にご相談ください。

 

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丸山博司
マーケティング&営業本部長 兼マーケティング部長
丸山博司
1995年に東洋美術印刷株式会社入社。営業職を経て2016年からマーケティングマネージャーとして従事。UCDA認定1級資格を保有し、「わかりやすい情報提供」のコンサルティングも行っている。
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