VR技術の最新トレンドとマーケティングでの活かし方

VR技術の最新トレンドとマーケティングでの活かし方プロモーション

現在、VR技術は目覚ましい進化を遂げていて、ビジネスにエンターテイメントにとあらゆる場面で駆使されています。

もちろんマーケティングの世界においても、VR技術を使ったキャンペーンで他社とは違うオリジナリティを出してブランドイメージの向上を狙った例は数多くあります。

そこで今回はVR技術をマーケティングに活用するメリットや、国外の有名ブランドのVR活用事例を中心にご紹介していきます。

「VR技術 × マーケティング」のメリット

① リアリティのある顧客体験の実現

VRならば現実の空間を仮想上に再現できるため、従来のWEBサイトでは体感できない顧客体験を提供できます。

安全上の理由などでリアルでは立ち入れない場所も、VR技術を使って疑似的に散策することができます。

実際に野生動物の保護区や古代遺跡などあらゆる場所をVR技術を用いたツアーで回れるコンテンツも数多く存在します。

また天候不順や車両の整備不良など想定外のトラブルに遭うリスクがないため、臨機応変にトラブル対応を行う必要もなく、スタッフ側の作業負担も少なく済みます。

② 時間や場所の制約がない

VR技術を用いたコンテンツは、ネットにつながっていればいつでもどこでも利用できるのも大きな強みです。

専用のゴーグルなど周辺機器がなくてもPCやスマホがあれば利用できるものも多いため、ユーザーは気になったコンテンツを気軽に利用できるようになっています。

このように時間や場所が制限されないため、VRコンテンツには効率よく集客ツールとして稼働できる効果が期待できるでしょう。

またスキー場や海水浴場など特定期間しか営業しない施設も、場内の様子を体験できるVRコンテンツを作ることでオフシーズンでもプロモーション効果が期待できます。

③ 知名度の向上が図りやすい

VR技術を駆使したコンテンツは、まだ登場してから日が浅いことや視覚的なインパクトが強いため話題性が強く、ブランドや商品の名前を拡散してもらうにはぴったりといえます。

2021年に新宿で3Dの巨大な猫の映像が表示される屋外広告が話題になったのをはじめ、一時期立体的な3D広告が世界中で登場しTwitterやYoutubeなどで大きな反響を呼びました。

少し話がそれるかもしれませんが、現に国内外の多くの企業が公式でバーチャルYoutuberのキャラを活用していることからも、もはやプロモーションにとってバーチャル技術は切っても切れない存在といえるでしょう。

④ 自然なリード流入を狙える

マーケティングにおけるVR技術の使い方の1つとして、コンテンツ内に広告ツールを設置してリードを獲得するのもおすすめです。

テレビ番組やWEBページの広告と違い、VRコンテンツの中なら好きな広告ツールを自由に設置できるため、メインコンテンツと関連性の高い商品やサービスを自然な形でアピールできます。

不動産のVR新築見学会なら家の雰囲気にあう壁紙や家具、テーマパークのバーチャルツアーなら周辺にあるホテルやレストランというように、VRコンテンツを満喫しているユーザーが関心を持ちやすいものならば十分な宣伝効果が期待できるでしょう。

また単純に看板や映像を設置するだけではなく、アバターのグッズとして提供するなどユニークな方法でPRするのも、ユーザーの関心を集めやすいです。

大手企業による「VR技術 × マーケティング」の事例

① グラクソ・スミスクライン

医薬品メーカーのグラクソ・スミスクラインは、自社が製造している頭痛薬「エキセドリン」のPRキャンペーンとして、片頭痛の実際の症状をVRで体験できるコンテンツを公開しました。

片頭痛の患者数はアメリカ国内だけでも3,000万人以上もいるといわれている一方で、一般的な頭痛と片頭痛の違いが分からないという人も大勢います。

こうした人達に片頭痛により感覚の衰弱化が起こることを知ってもらうため、VRコンテンツがつくられました。

ヘッドセットを装着することで視覚のゆがみや光過敏など片頭痛が起こる前兆の症状を体験できるようになっており、コンテンツを通じてたくさんの人に片頭痛の症状を正しく理解してもらうことに成功しました。[注1]

② アディダス

世界的なシューズメーカーのアディダスは自社のアウトドア用品ブランド「アディダス テラックス」のプロモーションとして、巨大な岩山を登れる感覚を味わえるVRコンテンツを提供しました。

仮想空間上に映し出される風景は、2人の登山家が実際にフランス・コルシカ島の岩山を登りながら撮影してもらった映像をもとにしてできています。

ユーザーがヘッドセットを装着すると目の前に岩山が出現、矢印などのマークを手がかりに全身を動かしながら頂上を目指して登っていきます。

スリリングなアクティビティをけがや事故のリスクのない安全な環境で体験してもらうことで、ユーザーにアウトドアの醍醐味を知ってもらい自社のアウトドア製品を買ってもらえそうなリードの創出へとつなげています。[注2]

③ トーマス・クック社

イギリスにある旅行会社のトーマス・クック社では、自社が携わっている観光地の光景をVRで楽しめるコンテンツを開発することで、旅行業界で初めてVRコンテンツによるプロモーションを実施し成功させました。

VRコンテンツではニューヨークやギリシャ、エジプトなどの人気観光地を自由に散策したり現地で人気のあるアクティビティが楽しめるようになっています。

体験できるアクティビティは、マンハッタンの街並みをヘリコプターで遊覧するツアーやダイビングスポットとして名高い紅海での水中散歩など多種多様。

このキャンペーンの結果、同社は実際にニューヨークなどへの旅行の予約申し込み数を増やすことに成功しています。[注3]

まとめ

「VR」はアナログとデジタルのいいとこどり

ユーザーには「直観的に操作できる点」や「どこでもいつでも利用できる点」、運用側には「ユーザーの動きを観測しやすい点」や「業務負担が少なくすむ点」と、VRにはアナログ・デジタルのそれぞれの良さを混ぜ合わせたようなメリットがあります。

VR技術がいち早く登場した欧米では、実際にあらゆる業界の企業がVRコンテンツを用いたユニークなプロモーションを提供しています。

アイディア次第ではかなりの話題性と大きな集客効果を見込めるVRコンテンツ。

何か変わった試みでブランドイメージを広めたいといった会社などにはちょうどいいかもしれませんね。

関連リンク

[注1] Econsultancy:GSK migraine simulator demonstrates AR/VR potential for healthcare marketing
[注2] Virtual Reality MarketingADIDAS Terrex VR experience
[注3] Travolution:Thomas Cook enlists virtual reality for 360…

関連サービス

東洋美術印刷:実写VR制作「VR360」

資料ダウンロード

サンプル工場見学やオンライン展示会で活躍する VR活用方法
 
本資料では3Dカメラで撮影した空間をWEBコンテンツ化するサービス「VR360」の説明と、工場見学やオンライン展示会でどのように活用できるかのアイディアを掲載しています。
 
タイトルとURLをコピーしました