社内報制作に使われる3つの手段とポイント

社内報制作に使われる3つの手段とポイントプロモーション

会社にとって大きな課題の一つとなりつつあるのが「インナーコミュニケーション」です。

インナーコミュニケーションとは、経営層の意識や会社の方向性などを従業員に認識してもらう目的で社内に向けて行われる情報発信です。

HR総研が2022年に行った調査によると、自社において「社内のコミュニケーション不足は業務の障害となる」という質問に対して「そう思う」と答えた割合は約94%にものぼっています。

「会社が目指すべき方向性の認識が一致しない」「部門・部署間での連携に支障が出る」といった業務上のリスクが挙げられることから、会社の規模や業界を問わずインナーコミュニケーションの強化は重視すべき課題といえるのです。

 

さらにコロナ禍や育休の定着によりテレワークやリモートワークが普及した現在、職場や工場でまとまって働くことが当たり前でなくなったことで、より従業員同士をつなぎとめるコミュニケーション手段の重要性は高まっています。

インナーコミュニケーションを実現するための施策はいろいろありますが、情報共有を目的とした代表的なツールとして「社内報」があげられます。

今回は社内報の制作で用いられている3つの主な手段・媒体と、それぞれで制作を行う際のポイントをまとめました。

 

社内報で用いられる主な3つの媒体

フリーペーパーやリーフレットなどの紙媒体

ペーパーレスが進んでいる昨今でも、社内報のツールとして紙媒体の需要はかなり強いです。

2023年にある企業で行われた調査によると、社内で情報発信を行う際にどのツールを使うかというアンケートでは、WEBサイトが65.7%だったのに対して紙媒体は53.5%と今なお利用する割合が多いことがうかがえます。

また電子画面を通してよりも紙面から見て得た情報のほうが定着しやすいという研究結果も多く、今後の目標などを従業員一人ひとりにしっかり認知させるツールとして紙媒体を活用するのもよいでしょう。

 

紙媒体による社内報の特徴

紙媒体の一番の特徴は視覚的に情報が認識しやすい点です。手に取ってすぐに内容を全体的に読み取れるため、WEBコンテンツよりも情報のアクセシビリティが高いといえます。

さらに一度発行したら中身を修正できないからこそ、メディアとしての信頼感も増してアーカイブとして保管するのにも適しています。

またセキュリティー上のリスクから社外へのネット接続が制限されている職場の場合、紙媒体は社内情報を共有できる有力なツールとなるでしょう。

 

会員専用ページや社内WikiなどのWEBコンテンツ

DXの一環として社内報を廃止して同じ役割をになうWEBコンテンツへと移行する例がここ数年で増えてきています。

例えばトヨタ自動車は1950年から半世紀以上発刊し続けていた紙媒体の社内報を、2023年にデジタルコンテンツであるWEBメディア「トヨタイムス」へと完全移行しています。

こうしたオウンドメディアのようにしっかり作りこまれたものでなくても、社内Wikiなどの形ならWEBの知識がなくても十分運用できますし、近年ではノーコードでWEB社内報を製作できるプラットフォームも数多く登場しています。

 

WEBコンテンツによる社内報のメリット

WEBコンテンツならば一度公開した後でも内容を自由に修正することができます。誤字脱字の修正だけでなく従業員や会社の情報の更新もすぐに行えるのは便利ですね。

また社内報の一環としてミニクイズやおみくじといった、ゲーミフィケーションの要素を挿入できるのも特徴です。

さらに運用ツールによってはユーザーのアクセス状況をリアルタイムで分析できるため、従業員が会社に対してどんな所に関心を持っているのか調べられます。

 

社内報専門アプリや社内SNSなどのスマホ用コンテンツ

従業員全員に社内スマホを支給する企業も珍しくなくなった現在、社内報もスマホからすぐに閲覧できるコンテンツとして配信する例も増えています。

ニュースアプリのようにライターが準備した原稿を投稿することでアプリ内で配信するタイプのものや、SNSアプリのように誰でもテキストや画像を気軽に投稿できるタイプのものなど様々なものがあります。

もちろんこうしたコンテンツはPCからでも利用できるため、社内スマホの支給を行っていない企業でも問題なく導入できます。

 

スマホ用コンテンツによる社内報のメリット

新しく記事を投稿した際などに、プッシュ通知機能を活用してすぐに社内に知らせることができます。

通勤中や営業先への移動中にもスマホから見られるため、社内報を読んでもらえる確率が上がりやすいのも特徴。

また社内SNSの場合、双方向にコミュニケーションがとれるため従業員同士で要望や意見を出し合える気風を作り上げられます。匿名で投稿できる機能も実装できれば、より積極的に投稿できる環境になりますよ。

 

社内報を制作する際のポイント

1.紙媒体で制作する場合

計画的に原稿レイアウトを設計する

物理的に掲載できるスペースが限られるため、紙媒体で制作する際は事前に紙面にどれぐらい内容が掲載できそうか見積もって、内容を決めることが重要です。

一般的な新聞の場合、1ページあたりに掲載できる文字数は12,000字前後だといわれています。見出しや図表を挿入すればそのスペース分だけ文字数も削らないといけません。

見積で出た文字数をもとに過不足ない量で原稿を調節しておきましょう。

 

グラフや図表は効果的に挿入する

テキストだけずらずらと載ってある社内報だと、よほど読書好きでない限り読んでみようという気もなかなか起こりにくいもの。

読者が記事の内容に対して興味を引くために、一目見ただけでインパクトを残せるような図表やグラフを掲載して視線を本文に誘導させるのが効果的。

例えば従業員の写真を載せたいときも単に顔を映すだけではなく、写真で記事の内容がある程度伝わるよう「動き」や「状況」が分かる構図のものが理想的です。

 

制作スケジュールをこまめに管理する

紙媒体で社内全体に配布するには在庫が数百部や数千部は必要となるため、印刷会社に制作発注をかける必要が出てきます。

配布の予定日に間に合うよう原稿の締め切りや発注日を逆算して決めておいて、作業の遅延が発生しないようスケジュールを常に管理しておくことが重要です。

 

2.WEBコンテンツで制作する場合

シンプルなデザインで制作する

WEBコンテンツを手掛ける際に陥りやすいのが、見た目を重視しすぎて使い勝手の悪い構造になってしまうことです。

アニメーションなどの要素を入れるのもいいですが、そのせいでテキストが読みづらくなったり読み込みが重くなったりしないよう気を付けましょう。

 

フォント・テキストは見やすさを重視する

電子媒体は紙媒体に比べて画面が明るくまぶしいため文字が認識しづらいことがあります。

社内報は老若男女いろんな方が読むものなので、より多くの人が見やすく感じられるレイアウトでないといけません。

フォントの種類や文字サイズなどは、読みやすさを意識して設定するようにしましょう。

 

レスポンシブ対応のものを用意する

レスポンシブ対応とはパソコンやタブレットなどデバイスの画面幅に合わせてWEBコンテンツのレイアウトを調節して表示する機能です。

コンテンツのソースにHTMLやCSSで特定の内容を加筆するだけでレスポンシブ対応になるため、高度なWEBの知識がなくても設定できますよ。

 

3.スマホコンテンツで制作する場合

どのような形で配信するかを明確にする

スマホの社内報と一言でいっても、配信する手段はいろんな種類があります。

社長のビジョンを共有するツールにしたい、社内での双方向のコミュニケーションを活性化したいというように、まずは社内報を作成する目的にあった配信手段を選びましょう。

 

悪質な投稿があれば迅速に対応する

社内SNSなどの場合、誰でも自由に投稿できることから誹謗中傷や差別的な内容の投稿が書き込まれてしまう危険性があります。

常に全ての投稿を人力で一つ一つ確認していくことは実質不可能ですが、少なくとも悪質な投稿が発見された際は放置せず、すぐに削除するといった対応をとりましょう。

 

運用テストを必ず実施する

システムを構築し終えたら、リリースする前に必ず不具合がないか運用テストを行いましょう。

実装した機能が問題なく使えるか、どのデバイスでもスムーズにアクセスできるか、バグやクラッシュが生じないかなど網羅的に見ていき品質や安全性が確認できたらリリースするようにしましょう。

 

社内報を作成する際は3つの媒体のどれが良いか検討すべし

社内報はインナーコミュニケーションを促進させて業務効率などを維持していくツールとして活用できます。

社内報を作成するにあたり、一般的には以下の3つの媒体が用いられます。

  • 紙媒体
  • WEBコンテンツ
  • スマホ用コンテンツ

それぞれ特徴やメリットなどが異なるため、自社の規模や環境などにあわせてどの媒体を用いるべきか検討してみるのがおすすめです。

なお弊社では社内報制作に関して、企画や写真撮影などの作業をまとめて引き受けてお客様とともにつくるサービスも承っております。

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・関連サービス:社内報

 

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